オーストラリアでresident
HITH (Hospital in the home) 編

皆さんこんばんは!Marieです。

今日は、オーストラリアでResidentとして、私が現在研修している科についてお話しします。日本には存在しない科で、研修を始めた時にはシステムを理解するのに時間がかかりましたが、面白いなと思うとろこもたくさんありましたので、ご紹介します!

Residentは初期~中期研修医(?)

オーストラリアの医師のヒエラルキーは、州や病院によっても違うのですが、すっごくざっくりいうと、Intern (初期研修医), Resident, Registrar (専攻医), Fellow, Consultant となっています。すごくざっくりです。細かい名前の違いや、間に他の役職名で医者がいることが多々あります。しかも州によって呼び名が異なることもあります。本当にややこしい!(このあたりのヒエラルキーについてはまた記事にします)

私のやっているresidentというポジションは「インターンは終了しているけど、専攻医のプログラムに載っていない人」を全般的に指します。日本ではあまりないポジションで、いつも初期~中期研修医くらいかなと説明しています… ちなみにインターンは州によって1年か2年か異なります。

専攻医ではないので、様々な科をローテーションします。インターンでは研修できない科 (例えばICUなど) もあるので、オーストラリアではインターンの後にresidentを挟んでから専攻医になるのが一般的です。来年度から州によってはresidentを最低一年するのが必須になるなどの変更点があるそうです。

Hospital In The Home (HITH)

さて、Residentとして現在研修している科はHospital In The Homeという科です。その名の通り「自宅でできる入院治療を、自宅で行う」ことに特化した科です。例えば、入院中に抗凝固薬の用量を変更する必要があった人の用量調整や、長期にわたる抗菌薬投与、シンプルな外科処置をした人のドレッシングの交換、ドレーンチューブの管理…などなど。

日本にはない科で、ベッドの回転率を上げたいオーストラリア特有の科だと思います。上記のように守備範囲がかなり広く、とにかく様々な科から転科依頼が来ます。一方、自宅で治療を継続できないような合併症たくさんの患者は、HITHには入院しないので、臨床的に複雑な患者がいません。比較的クリアカットな症例で、電話で患者の病歴をとったり、様々な科のカルテの記載をみたりしながら、日々勉強しています。

HITHの立ち位置

さて、オーストラリアは家庭医の制度をとっているので、何か困ったことがあったらまずはGPクリニックで家庭医に診てもらいます。クリニックでは診るのが難しいという患者が、紹介状をもらって病院にやってきます。そのため、病院に入院している患者の多くは、合併症が多いなど臨床的に複雑な人が多いです。

HITHは、病院を退院しGPに帰る前のワンステップ、といった感じじゃないでしょうか。家庭医のいるオーストラリアだからこそ発展した概念の科なのかな、と思います。自宅で治療を受けたい!と願う人が多いのもHITHの発展につながった要因かもしれません。さて、オーストラリアは家庭医の制度をとっているので、何か困ったことがあったらまずはGPクリニックで家庭医に診てもらいます。クリニックでは診るのが難しいという患者が、紹介状をもらって病院にやってきます。そのため、病院に入院している患者の多くは、合併症が多いなど臨床的に複雑な人が多いです。

HITHは、病院を退院しGPに帰る前のワンステップ、といった感じじゃないでしょうか。家庭医のいるオーストラリアだからこそ発展した概念の科なのかな、と思います。自宅で治療を受けたい!と願う人が多いのもHITHの発展につながった要因かもしれません。